特別養護老人ホームみやま大樹の苑(以下、当施設といいます)は、ADL(生活基本動作)の低下や認知症の進行等により、在宅では生活が困難な方や常時見守り及び介護が必要となった方に過ごしていただく施設です。お食事は施設内にある給食センターが手作りをモットーに提供いたします。
入所要件
特例入所を除き、原則、要介護3~要介護5の認定の方を対象に新規入居のお申し込みを承っております。
要介護1または要介護2の方でも、居宅において日常生活を営むことが困難なことについて”やむを得ない事由”がある方は特例での入所を検討します。(要支援及び非該当の方は利用できません)
当施設は介護保険法第13条に規定される住所地特例の対象施設です。介護保険の保険者が八王子市以外の方(市外または県外在住の方)もお申し込みいただけます。住所地特例措置により入居後も住所を移す前の市区町村が引き続き保険者となるため、各自治体の方針(入所指針)に基づき、受け入れを進めていきます。
書類の様式や提出先、優先度の判断等は各自治体によって異なる場合があります。市外の方は、事前に当施設の生活相談員までご相談いただくとお手続きに時間がかかりません。
特別養護老人ホームは生活を送る場所であり、施設で対応できる医療行為には限界があります。
また、医師は嘱託医で看護師も日勤体制のため夜間の医療対応も十分ではありません。――以上のことから、下記の受け入れ基準を設けています。
1. 持病の状態による受け入れ対応
- 症状が安定している
- 常時かつ高度な医療処置がない
- 自らもしくは他者への生命に関わる重大な危険行為がない(精神疾患あるいは認知症等による自傷行為や他者への暴力行為がない)
2. 医療行為の状況による受け入れ対応
医療行為が必要な方の受け入れについて、代表的なものについてのみ、対応の可否を記載します。経鼻・胃ろうについては受け入れをしていますが、制度改定後から医療重度者が増加しており、対応者数に上限を設けています。
経鼻栄養 | △ | 胃ろう | △ |
インシュリン注射 | ○ | 人工肛門 | ○ |
尿道カテーテル | ○ | 在宅酸素 | ○ |
気管切開 | × | IVH | × |
人工透析 | × | ペースメーカー | ○ |
× = 受入れ不可
△ = 要相談
3. 伝染性疾患による受け入れ対応
伝染性疾患も病名同様に多岐にわたることや、現在の状態(感染力の程度等)によって受け入れ可否の判断は分かれます。該当する場合は事前にご相談ください。
利用料金について
当施設の利用料は下記項目1~3の合計です。
- 施設サービス費
- 日常生活費(月額8,000円前後)
- その他の費用(利用時のみ実費で負担)
施設サービス費の内訳は、食費・居住費と食事・入浴・排せつ、機能訓練や日常の健康管理など、主に介護にかかる費用です。おむつ代や衣類の洗濯等も含まれています。
日常生活費は、主に日常生活に必要なものの経費とフロア立替金管理料(支払い代行サービス)、レクリエーション等の余暇活動に参加するための費用です。
その他の料金は、利用した際に実費でご負担いただく、理美容代(カット1,500円+税/1回)やTVリース代(1,000円/月)、医療サービスを受けた際の診察等の医療一部負担金などです。
料金の目安を知りたい
低所得の方への公的支援
低所得の方の介護保険施設への入所にあたっては、公的制度による様々な負担軽減措置があります。代表的なものについて以下に記載しました。
各制度の詳細についてご不明な点があれば、各自治体の窓口または当施設の生活相談員までお問い合わせください。
特定入所者介護サービス費(負担限度額認定制度)は施設入所時の食費・居住費を軽減する制度です。負担限度額認定証をお持ちの方は施設に提示することで食費と居住費が軽減されます。
利用者負担段階 | 食費 | 居住費 |
第1段階 住民税非課税世帯の生活保護受給者または老齢福祉年金受給者 | 300円 | 0円 |
第2段階 住民税非課税世帯で年金収入と所得の合計が年間80万円以下の方 | 390円 | 370円 |
第3段階① 住民税非課税世帯で年金収入と所得の合計が80万円超120万円以下の方 | 650円 | 370円 |
第3段階② 住民税非課税世帯で年金収入と所得の合計が120万円超の方 | 1,360円 | 370円 |
第4段階 住民税課税世帯の方(非該当) | 1,380円 | 840円 |
制度の対象者は、「資産が単身で1,000万円未満(夫婦は2,000万円未満)かつ本人と世帯全員及び配偶者(内縁関係も含む)が市民税非課税であること」です。
所得の状況により1~3段階の区分けがあり、区分に応じた食費・居住費の減額措置が受けられます。ただし、第4段階(非該当)の方でも高齢者夫婦世帯は軽減(特例減額措置)を受けられるケースがあります。
施設サービス費の利用者負担分には、収入に応じて月々の負担の上限額(個人15,000円~世帯44,400円)が設定されており、超過分については申請により払い戻しを受けることができます。
区分 | 負担の上限(月額) |
世帯に現役並み所得者(住民税課税所得145万円以上)に相当する方がいる | 44,400円(世帯) |
住民税課税世帯(世帯に住民税を課税されている方がいる) | 44,400円(世帯) |
住民税非課税世帯の方 | 24,600円(世帯) |
住民税非課税世帯で前年の所得と公的年金等収入額の合計金額が年間80万円以下の方等 | 24,600円(世帯) 15,000円(個人) |
生活保護の方等 | 15,000円(個人) |
出典:厚生労働省リーフレット|月々の負担の上限 (高額介護サービス費の基準)が 変わります
高額介護サービス費の対象者には、自治体から申請書が送付されます。
後期高齢者医療制度と介護保険の利用者自己負担分の世帯全体の合計金額が区分に応じた限度額を超えた場合、申請により超過分の払い戻しが受けられる制度です。
自己負担の区分 | 限度額 |
1. 負担割合証の負担割合が3割の方 | 67万円 |
2. 1・3・4に該当しない方 | 56万円 |
3. 住民税非課税世帯の方 | 31万円 |
4. 住民税非課税世帯のうち、その他の所得がなく年金収入が80万円以下の方、または老齢福祉年金受給の方 | 19万円 |
支給対象となる可能性がある方については、各自治体より支給申請書が届きます。ただし他市区町村より八王子市に転入された方や他の医療保険から国民健康保険や後期高齢者医療制度に移られた方は、初年度の通知は発送されない場合があります。
入居の流れ
当施設へお電話またはメールでお問い合わせください。現在の状況をお聞きしたうえで、入所申し込み書類一式を送付させていただきます。(八王子市外の方については書類の様式やお手続きの流れが異なる場合がありますので、お問い合わせの際にご案内します)
入所申し込み書類に必要事項をご記入のうえ、施設にご郵送または、施設の窓口に直接提出してください。
各自治体の介護老人福祉施設入所指針ならびに当施設の入所指針に基づいて、入所申込者の入所の必要性を点数化します。(配点の基準については各自治体ごとに異なります)
生活相談員がご本人の現在のお住まい(または入院先)へお伺いし、お体の具合や介護の状況をお聞きします。介護に関係があることで施設側に伝えておきたいことは何でもお話しください。
事前面接終了後に入所検討委員会で審査を行い、入居の可否と入居の順序を決定します。
入居の日時が決定した段階で当施設の介護支援専門員(ケアマネジャー)が施設サービス計画書(ケアプラン)を作成します。
入居日に施設サービス計画書の内容を確認のうえ、ご契約ください。
入居のご相談・お問い合わせ先
入居のご相談・お問い合わせは、お電話またはメールで承っております。
実際に入所申し込みをされる前に、施設内の見学をお勧めしております。 お気軽にお問い合わせください。
スマホの方はここをタップして電話できます
受付時間 / 9:30~17:30
窓口担当 / 生活相談員
メールでのお問い合わせはこちら
よくある質問
相談窓口に寄せられた質問のうち、代表的なものについて記載しています。
1. 各種制度上のこと
大きな違いは居住費です。当施設は従来型特養で多床室4人部屋が基本です(個室もありますが数が少ないです)。
2001年以降に新設されたユニット型特養(新型特養)は料金面で高くなりますが全室個室です。――プライバシーを重視したい方で年金収入が多い方については、従来型よりもユニット型の特養をお勧めしています。
参考までに厚生労働省のホームページに記載されている施設サービス自己負担の1ヶ月あたりの目安を記載します。
要介護5の利用者がユニット型特養(個室)を1ヶ月利用した場合
施設サービス費の1割 | 約27,500円 |
居住費 | 約60,000円(1,970円/日) |
食費 | 約42,000円(1,380円/日) |
日常生活費 | 約10,000円(施設により設定されます) |
低所得者への公的支援制度の利用 | なし |
合計 | 約139,500円 |
要介護5の人が従来型特養(多床室)を1ヶ月利用した場合
施設サービス費の1割 | 約25,000円 |
居住費 | 約25,200円(840円/日) |
食費 | 約42,000円(1,380円/日) |
日常生活費 | 約10,000円(施設により設定されます) |
低所得者への公的支援制度の利用 | なし |
合計 | 約102,200円 |
2. 入居に関する質問
入所の受け入れに際しては厚生労働省ならびに東京都の指導により、各自治体の介護老人福祉施設入所指針ならびに当施設の入所指針に基づいて、要介護度などのご本人の状態や介護者の状況を勘案した緊急度を重視し、優先すべき入所者を決定しています。――ただし下記の3項目により、判定後の待機の順位を変更することがあります。
- 性別(部屋単位の男女別構成)
施設内での男女別構成比率は定めていませんが、部屋単位では男女別になっています。居室の空き状況により、入居の順番が前後することがあります。 - 受け入れフロアの特性
経鼻栄養・胃ろうの方は医務室のある1階を利用していただいています。居室は多床室と個室がありますが、居室は、ご入居者の健康状態を考慮して施設で検討しています。 - 施設の個別基準
上記以外で介護サービスを提供するうえでの特別な配慮(転倒リスクが高い、頻繁に所在確認が必要等)が認められる場合、受け入れ体制を整備したうえで入居の順位を検討いたします。
入所判定から実際の入居待機順位決定に至るまでの過程は、当施設の入所検討委員会により公平性を確保するよう取り組んでいます。
3. 施設概要
職員体制は国が定める「配置基準人数」以上を常に確保しています。介護課には経験を積んだスタッフが多く、介護職員の7割は介護福祉士の資格保持者です。
看護師については日中は常駐し、夜間の急変時はオンコールの看護師が迅速に対応いたします。看護と介護で24時間途切れることなく、ご入居者を見守る体制を整えています。
嘱託医である内科医(週2回)、精神科医(月2回)の診察、週1回の歯科診療、2か月おきに皮膚科診療が受けられます。さらに必要に応じて協力病院やその他の病院への通院も施設が行います。
ご高齢の利用者の方々は、環境の変化は負担が大きいものです。当施設は協力病院の管理医師との連携のもと、終末期の看取り介護を実践しています。人生の最期のときまで住み慣れた場所で、尊厳ある生活を送っていただけるよう支援しています。
みやま大樹の苑の協力病院は以下のとおりです。
- 八王子保険生活協同組合 城山病院
- 医療法人社団光生会 平川病院
- 医療法人社団宏誠会 高山外科眼科医院
- 医療法人社団徳成会 八王子山王病院
リハビリは20人前後で活動する集団リハビリ、PT(理学療法士)によるリハビリの評価、その他利用者個人の個別機能訓練計画書に基づきリハビリプログラムを実施します。クラブは書道クラブ、音楽クラブ、華道クラブ、プレイルーム、お化粧クラブがあり、クラブ参加費(その他の日常生活費)をご負担していただいた方で希望者が利用できます。
飲酒・喫煙できます。ただし持病をお持ちの方は、事前に医師へご相談ください。喫煙は決められた場所でお願いします。
外出・外泊できます。予定がある方は事前にご連絡いただければ可能です。健康状態によっては医師と相談のうえ、外出・外泊を控えていただく場合があります。
当施設の食事は外注に頼らず、法人給食センターによる手作りにこだわっています。温冷配膳車を導入しており、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、作りたてのおいしさを保ち配膳しています。
面会時間は通常9:00~19:00でお願いしています。それ以外の時間に面会を希望される方は、事前にご連絡ください。
3. その他
苑庭に来客用の駐車スペースをご用意しております。